ハイリスク・ハイリターン

投資口がある一定の投資主に集中し、過半数以上を占めた場合などは、その投資法人の運営方針が故意に変更される可能性も秘めています。このようなリスクに対して、法は行為準則を掲げるほか、利益相反に関する情報開示を求め、他の投資法人や投資信託委託業者との取引制限を行っています。さらに、会計監査人による監査報告書の提出が義務づけられています。さらに、投資主総会では、執行役員等の選任、規約の変更、会計監査人の選任、運用規約の承認など商法の規定が準用され、投資信託委託会社(投資法人資産運用業者)の承認(第198条)も行います。なお、投資主総会は執行役員等の任期が2年であり、最長2年に1度開催すればよいと解釈されています。また、「投資法人の規約に関する記載事項」の中で任意に「みなし賛成(第93条)」の制度が記載されている場合があります。これは、投資主総会を成立しやすくする制度で、投資主が投資主総会に出席せず、かつ議決権を行使しない時はその議案に「賛成したものとみなす」旨を規約に定めることが可能になる制度です。当然、書面による議決権行使は保証されていますが、投資主総会への出席を含めて、運用実績を投資主自身が直に関心を持っていなければコーポレート・ガバナンス機能が薄れ、ハイリスク・ハイリターンの妙味もなくなってきます。つまり、投資法人制度ではコーポレート・ガバナンスが強化されている一方で、投資主の自己責任原則も求められているということです。最終的には、設立企画人や投資信託委託業者などの投資法人の資産を実質的に運用する者が信用のおける業者であることが重要になってきます。また、投資法人が業務を委託する一般事務受託者、資産保管会社、投信受託業者などが倒産するリスクもありますから、併せて吟味しておく必要があります。特に投資法人の執行役員や監督役員の責任や立場などが強調されています。

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